カカオの危機?2020年にはカカオが100万トン不足する!?
2020年といえば東京オリンピックが開催の年ですが、なんとその頃にはカカオが100万トンも不足すると言われています。
これはM&M’sチョコレートのお馴染みの「Mars社」やチョコレートメーカの報告書に記載されています。
現時点でカカオの生産量よりも消費量が上回っている状態とのことです。
特に最近人口増加が著しい中国やインドでのチョコレートの需要が高まっているといわれています。
中国ではこの10年で、需要が2倍以上になっているというデータもありました。
また、そういった需要もそうですがカカオの生産の方にも何か原因があるとも考えられます。
その報告書によると2020年には「カカオを世間が求める量」の方が「世界で生産できるカカオの量」よりも100万トン多くなるとみられています。
カカオの生産を増やせばいいのでは?という声もありそうですが、カカオを育てることは簡単ではありません。
勿論それは様々な作物に言えることかとは思いますがカカオの木が育つには様々な条件があり、育つ環境もかなり限られています。
また、カカオの木を育てたしても「実を結ぶのは100分の1の確率!」とまで言われています。
参照:カカオラボ-カカオの豆知識 カカオの栽培編-
http://cocoalabo.com/know/detail/cultivation.html
その為、大規模農家で作るというよりは、小規模農家を多数増やすという事の方が重要の様です。
ご覧の通り、カカオの木の栽培には時間を要する為、急激に生産量を増やすという事は難しいのです。
世界各国でこの危機については把握しており、有名チョコレート企業などが協力し合い、対策を取るという事も行われている様です。
参照:【ガーナ】チョコレート産業のグローバル企業12社、サステナビリティ戦略「ココア・アクション」を発表 2014/06/18
https://sustainablejapan.jp/2014/06/18/cocoa-action/10716
以上のような状況からカカオの価格というのは徐々に高騰してきています。
恐らく今後も需要が増えるにつれて高騰していくものと予想されます。
出典:IMF – Primary Commodity Prices
http://www.imf.org/external/np/res/commod/index.aspx
上記の図は、1トン辺りのUSドルでのカカオの価格を年代別に表にしたものです。2000年から急激に高騰していることがわかるかと思います。
需要が急激に増えたという事が大きなことかと思います。
今後もカカオの需要が増え続け、それに比例し価格も高騰することでしょう。